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2021/08/03

シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー 「芽掻き」

みなさんこんにちは!シャトー・メルシャン、椀子ワイナリーの佐々木です。

6月14日の梅雨入り以降、雨が降ったり止んだり不安定な日々が続いていますが、ブドウたちはこれまでにも増して勢いよく成長し、植物の強さを改めて感じています。


梅雨の晴れ間の椀子ヴィンヤード

ブドウは本当に素直な生き物で、水と必要な養分があればいくらでも吸収し、すくすくと成長します。我々ヴィニュロン(ブドウ栽培家)は、そんな成長盛りのブドウたちにより良質な果実を実らせてあげられるよう誘導しなくてはなりません。その重要な作業の一つが「芽掻き」です。

水と養分を吸収したブドウたちは、たくさんの芽を出します。ただし、あまり多くの芽が出ると、それだけエネルギーが分散してしまいます。そこで、必要以上に出た芽や不要な部位に出た芽を掻きとる「芽掻き」作業を行います。「芽掻き」作業により芽の数が制限されることは、枝の数が制限されることになり、結果として房数にも制限がかかることで収量を抑え、濃縮感のあるブドウを実らせることが出来ます。また、垣根内の通気性も改善され病気の抑制にも繋がります。さらには、葉の一枚一枚に日光がよく当たるため光合成の効率も上がることになります。この作業は、ブドウ樹の継続的な成長のためにも、なくてはならない作業になります。


芽かき前のブドウ樹(左)と芽かき後のブドウ樹(右)


芽かき前のブドウ畝(左)と芽かき後のブドウ畝(右)

手作業で丁寧に行わなければならない大変な作業ですが、芽掻きが終わったブドウの樹はとても涼しげで、良いヴィンテージを予感させてくれます。

今はまだ小さな粒ですが、これから徐々に大きくなり、皆さまのよく知るブドウの房へと成長してきます。日ごとに様変わりしていくブドウを大切に見守り、皆さまに良いご報告が出来るよう、精一杯頑張りたいと思います。今年も収穫まであと2か月ちょっと!


6月下旬のブドウの房

360°ブドウ畑に囲まれている椀子ワイナリーでは、年間を通じブドウの成長を見ることが出来ます。現在は、見事に茂った垣根に出会えますので、是非、足をお運びください。皆さまのご来場、お待ちしています!!!


6月下旬のワイナリーの景色

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